絶対値の意味、理解出来てますか?
このグラフ描けますか?
① y=|x+3|
② y=|xー2|
③ y=|2x+1|
④ y=|1-x|
ぱっとイメージ出来ない人は絶対値の意味が理解出来ていないかもしれません。
絶対値の解き方は知っていても、どこか苦手意識がありませんか?
そういう人向けに、絶対値について簡単な解説をします。(上のグラフが楽勝な人は回れ右)
まず絶対値についてざっくりと説明。
絶対値を付けると符号が取り除かれた数になります。0からの距離と定義することも出来ます。
|2|=2、|ー2|=2 ←どちらも0からの距離は2
つまり、絶対値とは大きさはそのままで
絶対にマイナスにならない数です!
それを踏まえた上で①のグラフを描いてみます。
① y=|x+3|
このグラフを描く手順として、まず初めに絶対値記号のない式を考えます。
(スマホだと見辛いので横向き推奨です)
y=x+3 ……①´
ごく普通の1次関数なので、こんな直線になります。(横軸がx、縦軸がy)
この関数に絶対値記号||を付けたいのですが、さっきも言ったように絶対値はマイナスになりません。
でも、①´は負の領域を通ります。絶対値にするとこの部分はどう変わるでしょう?
y=|x+3|……①
これは①´式の値の大きさはそのままで符号だけ正にしたもので、y<0の部分がx軸で折り返されたグラフになります。
①´式の符号が変わる点(折り返し点)は
y=x+3=0 より
(x,y)=(-3,0)
①y=|x+3|の絶対値記号を外すとき、
||はマイナスになってはいけない!
↓
つまり、外した後の値がマイナスにならないように場合分けしなければなりません。
x≧ー3のとき y=x+3
x<ー3のとき y=ー(x+3)=ーx-3
場合分けするxの値は、先ほどのグラフの折り返し点x=-3です。
絶対値を扱った問題では必ずと言って良いほど場合分けをしなければなりません。でも、式が複雑になっても基本的な考え方は同じ。||の意味をしっかり理解しましょう。
では残りの関数もグラフにして下さい。
② y=|xー2|
③ y=|2x+1|
④ y=|1-x|
② y=|xー2|
赤線が絶対値のグラフ、黒線が絶対値記号のない元の式のグラフです。(以下同様)
絶対値記号を外す問題では、どこで場合分けすればよいか考えてみて下さい。
③ y=|2x+1|
④ y=|1-x|
全部まとめるとこんなグラフになります。
① y=|x+3|
② y=|xー2|
③ y=|2x+1|
④ y=|1-x|
何があってもy<0にはなりません!
絶対値を外す際、値をマイナスにしないために場合分けが必要なんですね。