高校数学/合同式は幼稚園で
スミマセン、タイトル盛りました。
でも、嘘ではないです。釣り要素は入ってます。
???
これで理解出来た人はすごく頭の良い人だと思うので回れ右して下さい。
まず、合同式が余りについて扱う等式のようなものだと言うのは誰でも想像が付きます。でも、‘=’とは似て非なるもの。そこで混乱してしまいがちです。
modはプログラムや表計算でもお馴染みの記号で、“余りの数そのもの”を返すようなイメージがあります。
例えば、8÷7の計算において、mod(8,7)=1みたいなイメージ。(書式はプログラミング言語により違います)
でも、上の合同式は別物です。では何を返すのか?
ここで、幼稚園児たちに登場してもらいます。
とある幼稚園では7クラスあるとします。その幼稚園には変わったルールがあって、クラス毎に一列に並ばせて前から順に出席番号を付けています。(下表)
こんな幼稚園があるかはともかく、例えば、さくら組の16番と23番の子はその数を7で割ると2余ります。
これを合同式に置き換えると
16≡23≡2(mod7)
となるイメージ。つまりこの式の値は数値ではなく、“さくら組”です。
2≡9≡16≡23≡…≡212(mod7)
30人だとこんな数になるという無駄な計算
尚、書式の明確なルールは不明ですが、上の式は
2(mod7)≡9(mod7)≡16(mod7)≡…
の()を省略したものと思われます。式のどこかに書いてあれば良さそうですが、最後に書くのが一般的なようです。
そして、余りの数を問われた時は、一番目の子達が代表となります。(ようするに0から始まる一番小さい整数)
9≡2(mod7)
→余りは2ですが、この式自体の値は2ではなく“さくら組”であることに注意。
そして、この幼稚園にはお化けが住み着いています。お化けが嫌なら妖精さんでもいいです。彼らには負の出席番号が付けられています。
あ、0番目はお化けになってしまう!
カレンダーを使っても良かったのですが、幼稚園の方が楽しそうだったので。カレンダーの場合は、合同式の値は“月曜日“などの縦のグループに相当します。
尚、他所の幼稚園では8列に並んだり、9列に並んだりするところもある…?かもしれません。
続き
合同式の性質について簡単にまとめました。
計算は単純なのですが、modの世界(何進法的な感覚)に慣れないと混乱しがちです。
合同式の計算をする上で必要なので、早めにこの感覚に慣れておきましょう。
例題を作ってみました。
直接計算するのが難しそうな値でも、合同式を使って余りを求めることが出来ます。
合同式の触りだけ記述するつもりが、理解を深めるために色々問題を漁ってみたところ思っていた以上に難解でした。
というわけで、入試問題をいくつかピックアップしてみます。
頭が固くてなかなかmodの世界に馴染めず大変でした。(油断すると大きな数字で頑張って計算してしまう)
忘れっぽいのでテクニックはすぐ忘れてしまいそうです。でも、理解したことはきっと忘れないでしょう。(たぶん)
他にも色々なやり方の問題を見付けたので気が向いたら載せるかも。mod、面倒臭いけどやればやるほど奥が深くて面白いです。