面積問題/大小の円で切り取られる三日月形の領域
ネットで見付けた面積問題。単純な形なのに激ムズなのですが、と言うか中学入試との噂もあるけど出所は不明。
解答が三角関数の逆関数になってしまうので、流石に中学入試はないかな?
それか、もしかしたら面積を求める問題ではなく、同じ面積の図形を答えよ、とかなのかも。(違うかも)小さい円と大きい方のおうぎ形の面積は実は同じなので、三日月の図形と同じ面積は…?
あそことあそことあそこ、ですね。(図をよく見てみれば分かるので、考えてみて下さい)
でも、面積を求めるとなると、最低でも三角関数の逆関数の知識までは必要です。いや、もしかしたら自分が思い付かないだけで、小学生でも分かるような神解法があるのかも…⁉︎
自分にはそんな神解法は思い付かないので、地道に図形を分割して考えていきます。
図形の長さが不明だったので、とりあえず小さい円の半径を1、大きい円(おうぎ形)の半径を2にしました。
【解法1(三角関数使用)】
円の一部を切り取るときは、中心からの角度がどうしても必要になります。おうぎ形を足したり引いたり、三角形で埋めたりと、計算出来そうなところまで分割していきます。
尚、④以降の工程は、2枚目の画像に記した方法の方が分かりやすいです。
一応、答えが出ました。下の数値は電卓アプリで計算したもの。(電卓は度数表記だったのでradへの変換が面倒臭かった)正方形が4なので良さげな感じ。
arccosが混じってますが、後述の解法ではarc sinになってます。弧度に直すとどちらも同じ値です。
④以降の計算で三角関数と逆関数を行ったり来たりしていて頭の中がぐちゃぐちゃになってしまったので、図形を使って三角比を求めてみました。こちらの方が自分には分かりやすかったです。sinかcosか悩む必要もないですし。
答えは、解法2に合わせてarcsinに統一しました。表記上の違いはありますが、同じ値になっています。
【解法2(積分法使用)】
高校数学であれば、積分が使えますね。
むしろ積分しやすそうな形に見えます。(見えるだけかもしれませんが)
線対称の図形なので斜めに置いてみます。円の式も簡単に求められます。
ほら、面積を求める式が出来ました。ここまでは楽だった…
あとはこれを解くだけなのですが、ここからが大変…積分の導出は省略しました。m(._.)m
解法1と同じ答えです。多分合っているでしょう。(実はここまで散々苦労した)
小学生向けの解法はとうとう思い付きませんでした。三角関数なしの答えを出せたりするのかなあ?
この解法が分かる小学生の皆さん、是非ご教授お願いします!
絶対値の意味、理解出来てますか?
このグラフ描けますか?
① y=|x+3|
② y=|xー2|
③ y=|2x+1|
④ y=|1-x|
ぱっとイメージ出来ない人は絶対値の意味が理解出来ていないかもしれません。
絶対値の解き方は知っていても、どこか苦手意識がありませんか?
そういう人向けに、絶対値について簡単な解説をします。(上のグラフが楽勝な人は回れ右)
まず絶対値についてざっくりと説明。
絶対値を付けると符号が取り除かれた数になります。0からの距離と定義することも出来ます。
|2|=2、|ー2|=2 ←どちらも0からの距離は2
つまり、絶対値とは大きさはそのままで
絶対にマイナスにならない数です!
それを踏まえた上で①のグラフを描いてみます。
① y=|x+3|
このグラフを描く手順として、まず初めに絶対値記号のない式を考えます。
(スマホだと見辛いので横向き推奨です)
続きを読む2021年度 神奈川県公立高校入試/数学問4(1次、2次関数、面積、比)
2021年度の神奈川県公立高校入試問題の大問です。
もちろん授業で習った範囲の知識で解ける問題ですが、かなりボリュームがあるので短い試験時間内に解くためには訓練が必要な気がします。
この手の問題は一つ間違えたら致命傷になりかねない。あと、面積計算でちょっとだけトリッキーなことをしたりするので(概念としては難しくないのですが)なかなか手ごわい相手です。
では、早速解いていきましょう。
(ア)放物線②の係数を求める。
直線①の式を使って点Aの座標を求める。
↓
点Aを使って②式を求める。
直線と放物線と交点の関係ですね。これは確実に取りたいところ。
(イ)直線CEの式を求める。
線分ABの内分点として点Cの座標を求める。
(←点Bは放物線の対称性を使って求める)
y軸に対して点Dと対称な点Eの座標を求める。
(←点Dは線分ADの比を使って求める)
↓
点C、点Eを使って直線CEの式を求める。
だんだんごちゃごちゃしてきたぞ。
括弧内のプロセスを通らないと使いたい点の座標が得られない仕組みです。
(ウ)三角形AECと四角形BCEFに面積が等しくなるときの点Fの座標を求める。
いよいよ面積問題です。
なんでここまで面倒臭くするかなあ?
左の△AECの面積は簡単に求められそうですが、右の変則的な四角形BCEFが曲者です。
個人的には、台形から三角形を引くやり方((ⅰ)解法は後述)が好みですが、過去問の傾向から察するに出題者的には平行線を引いて同じ高さの三角形を見付けさせたいと言う思惑があるようです。
まどろっこしいなと思うのですが、このパターンは今後も続きそうなので、慣れておいた方が良いでしょう。
なので、あえて面倒臭い方法で解いてみます。
(ウ)(ⅰ)四角形BCEFの求め方その1
△AECと四角形BCEFの面積を同じにしたい。動かせるのは点Fのみ。
↓
四角形BCEFを線分BEで分ける 。
AC:CBの比を考慮すると、分割された面積が同じになればよいことが分かる。(詳細は下記画像参照)
↓
△BEC、△BEFについて2つの三角形の高さが同じになるような頂点Fを考える。
↓
直線BDと直線GFの交点Fの座標を求める。
(←それぞれの直線の式も求める)
最後用紙のスペースが足りなくて無理矢理詰め込んでしまいました。
長かった…時間内に答えに辿り着くのか?
では、もう一つの解法です。
(ウ)(ⅱ)四角形BCEFの求め方その2
△AECの面積を求める。
↓
四角形BCEFの面積を台形BCED-△FEDとして求める。(点Fの座標は(X,Y)とおく)
↓
四角形BCEFの面積=△AECの面積から方程式を立て、Yを求める。
↓
直線BDの式にYを代入し、Xを求める。
(直線BDの求め方は(ⅰ)の解説参照)
自分はこっちだなあ。
とは言え、面積を考えるときに三角形の高さが同じ別の三角形を考えさせる問題は過去にも高確率で出ているので、手法としてはマスターおきたいところ。(試験で使うかどうかはともかく)
単純な図形に分割して面積が出せない場合、この手法を使わざるをえないかもしれませんし。
以上、解説の途中お見苦しい点が多々ありましたことをお詫び致します。
面積の求め方、もっと他の方法もあるかもしれません。
ただ、いずれにしても段取り良く解いていかないと時間内に解くのは難しいでしょう。
高1/二重根号の外し方
こちらも。トイレに貼っていたものです。電子化したいと思いつつ、手描きが一番手っ取り早い…
高1/二次関数ポスター
我が家の高一生用手描きポスターです。最初に余計なモノ描いたせいで詰め詰めになってしまった。
面積問題/円を分割してできる図形の面積(高校入試、中学入試)
点Oを中心とし、直径ABが12cmである半円Oがあり、弧ABを6等分する点C、D、E、F、Gを弧AB上にとる。線分DBと線分OGの交点をHとする。
(1)△HOBが二等辺三角形であることを証明
(2)線分GHの長さを求めよ
という問題ですが、ここでは割愛。(興味のある方は、円周角の定理とか比とか使って求めてみて下さい。)
問題は(3)で、図の塗りつぶした部分の面積の和を求める問題です。(ただし円周率をπとする)
なんじゃこりゃあ????です。
さて、ここからが長いです。
でも、最後はきっと感動しますよ?
(感動出来なくても責任は取れませんが)
【解法1(三角関数使用)】
最初はどこの入試問題かも知らずに、力づくで解いてみました。
参考程度に。
よく答え出たなあ…😅
一応答えは6πで合ってました。
覚えたての公式をとりあえず使ってみる、数学が得意だと思い込んでいる凡人の解き方です。
嫌いな三角関数の公式を使って頑張って解きました。
しかし、実はこの問題は高校入試だと言う事実を知る。
ガーン!三角関数使えないじゃん!😱
【解法2(三角形の面積を利用)】→失敗
仕方ないので、比とか三角形の面積(=底辺と高さの関係)を使って出せないかと試行錯誤。あ、(2)の解き方もちょこっとだけ書いてあります。
ここはあまり見る価値ないですが、間違い探ししたい方はどうぞ。(恥)
なんでや……😭
いけそうだと思ったのにどこかで計算間違いしたらしい。
もはやここまでか…😖
いずれにしても、入試の短い時間で解ける気がしません。
どうすればいいのだ!?🤔
【扇形の面積との差分を使った例】
というわけでネットで同種の問題がないか検索してみました。
こちらのサイト様の記事がとても参考になりました。🙏
【図形ドリル】第15問 半円を3等分する点 | 算数星人のWEB問題集〜中学受験算数の問題に挑戦!〜 (sansu-seijin.jp)
以外、ヒントを元に解いてみた。
こちらはガチの中学入試問題です。
何の予備知識もなかったら解ける気がしない。
今度は半円を5等分する点です。色を塗った部分を求めて下さい。
尚、問題文に角度表記はありません。円周率=3.14で計算。
中学生(というか小学生だ!)凄いなぁ。
落ちる気しかしない。
【解法3(扇形の面積と比較)】
というわけで、上の例を最初の問題に適用してみました。
楽しいくらい面積同士が打ち消しあって、どんどんシンプルな答えになってしまいました。😆
めっちゃ楽じゃん!
しかし、これは中学数学ですらない気が…(この解法を知らないとやたら難しい計算に陥りそうだけど)
自分でこの解法が見付けられる小学生とかいたら頭良すぎて頭おかしいと思う。
完全敗北です。
【解法4(発想の転換)】
さて、驚くなかれ、まだありましたよ!
小学生向けのサイトで、面積部分を反転させて全体から引くという手法が解説されていました。(どこのサイトか忘れてしまいましたすみません)
特殊な条件下でしか使えませんが、これも目から鱗でした。
ああ、もしかして、この問題にも適用出来るんじゃない?
……アッサリ
結論 小学生すごい。