2021年度 神奈川県公立高校入試/数学問4(1次、2次関数、面積、比)
2021年度の神奈川県公立高校入試問題の大問です。
もちろん授業で習った範囲の知識で解ける問題ですが、かなりボリュームがあるので短い試験時間内に解くためには訓練が必要な気がします。
この手の問題は一つ間違えたら致命傷になりかねない。あと、面積計算でちょっとだけトリッキーなことをしたりするので(概念としては難しくないのですが)なかなか手ごわい相手です。
では、早速解いていきましょう。
(ア)放物線②の係数を求める。
直線①の式を使って点Aの座標を求める。
↓
点Aを使って②式を求める。
直線と放物線と交点の関係ですね。これは確実に取りたいところ。
(イ)直線CEの式を求める。
線分ABの内分点として点Cの座標を求める。
(←点Bは放物線の対称性を使って求める)
y軸に対して点Dと対称な点Eの座標を求める。
(←点Dは線分ADの比を使って求める)
↓
点C、点Eを使って直線CEの式を求める。
だんだんごちゃごちゃしてきたぞ。
括弧内のプロセスを通らないと使いたい点の座標が得られない仕組みです。
(ウ)三角形AECと四角形BCEFに面積が等しくなるときの点Fの座標を求める。
いよいよ面積問題です。
なんでここまで面倒臭くするかなあ?
左の△AECの面積は簡単に求められそうですが、右の変則的な四角形BCEFが曲者です。
個人的には、台形から三角形を引くやり方((ⅰ)解法は後述)が好みですが、過去問の傾向から察するに出題者的には平行線を引いて同じ高さの三角形を見付けさせたいと言う思惑があるようです。
まどろっこしいなと思うのですが、このパターンは今後も続きそうなので、慣れておいた方が良いでしょう。
なので、あえて面倒臭い方法で解いてみます。
(ウ)(ⅰ)四角形BCEFの求め方その1
△AECと四角形BCEFの面積を同じにしたい。動かせるのは点Fのみ。
↓
四角形BCEFを線分BEで分ける 。
AC:CBの比を考慮すると、分割された面積が同じになればよいことが分かる。(詳細は下記画像参照)
↓
△BEC、△BEFについて2つの三角形の高さが同じになるような頂点Fを考える。
↓
直線BDと直線GFの交点Fの座標を求める。
(←それぞれの直線の式も求める)
最後用紙のスペースが足りなくて無理矢理詰め込んでしまいました。
長かった…時間内に答えに辿り着くのか?
では、もう一つの解法です。
(ウ)(ⅱ)四角形BCEFの求め方その2
△AECの面積を求める。
↓
四角形BCEFの面積を台形BCED-△FEDとして求める。(点Fの座標は(X,Y)とおく)
↓
四角形BCEFの面積=△AECの面積から方程式を立て、Yを求める。
↓
直線BDの式にYを代入し、Xを求める。
(直線BDの求め方は(ⅰ)の解説参照)
自分はこっちだなあ。
とは言え、面積を考えるときに三角形の高さが同じ別の三角形を考えさせる問題は過去にも高確率で出ているので、手法としてはマスターおきたいところ。(試験で使うかどうかはともかく)
単純な図形に分割して面積が出せない場合、この手法を使わざるをえないかもしれませんし。
以上、解説の途中お見苦しい点が多々ありましたことをお詫び致します。
面積の求め方、もっと他の方法もあるかもしれません。
ただ、いずれにしても段取り良く解いていかないと時間内に解くのは難しいでしょう。